2010-01-01から1年間の記事一覧

集英社新書「必生 闘う仏教」佐々井秀嶺著(2010・10刊)を読む。

約5年前の日経新聞夕刊(2006・1・26) ヒンドー教のインドで、バンテージー(上人)ササイと呼ばれ、カースト最下層の人々の先頭に立って仏教の布教活動をしているという日本人の紹介記事が出た。どのような生き方をしているのだろうと興味を持っていたが、…

筑摩書房「検察の正義」郷原信郎著(2009・9刊)を読む。

今日の日本の抱える問題は「国家財政の破綻危惧」「雇用、格差問題」「少子高齢社会に向かう安心した社会保障のあり方」「教育のあり方」」「公務員制度並びに地方自治改革」などここ数年来懸念されてきた問題が一気に吹き出た感じだ。これらの重大問題に加…

日経BP社「インド厄介な経済大国」エドワード・ルース著・田口未和訳(2008・8刊)

1960年代に在インド米国大使だったJ・Kガルブレイスがインドのことを「機能的・無政府状態」と表現した。それから50年経ているから少なくとも「無政府状態」からは進展しているのではと考えられるが4000万人もの未就学児童の存在、コングレス党(国民会議…

平成22年盛夏に思う。「資本主義・2.0」水野和夫・島田裕巳著(2008・5)講談社

平成22年の夏は猛暑の連続だ。北海道が35度以上になるのははじめてである。東京より暑い日が何日もあった。 このブログ開始して満2年。2年前の8月にスタートし、月1回を「読書」中心に筆者の考え、と若干の本の紹介をと思い書き始めた。3カ月坊主かと思…

鹿島出版会「クーデンホーフ光子伝」木村毅著(1976−96−8刷)を読む。

今日は偶然 「リヒャルト・ニコラウス・栄次郎・クーデンホーフ・カレルギー」の命日(1972・7・29没)。 この本は何回か取り上げた「栄次郎・クーデンホーフ・カレルギー」の母親の伝記である。明治7年(1874)7月16日東京生まれ、昭和16年(1941)8月28日スイス没。墓碑銘・「マリア・テクラ・ミツ・クーデンホーフ・カレルギ…

「ミネルヴァ書房」の「シリーズ自伝」出版に思う。

民主党鳩山「孫」の政権が終了した。素人の筆者から見ても昨年12月末に歴代の自民党前政権で漸(ようや)く纏まった沖縄辺野古の問題を本年5月末迄に結論を出す、と発言した時に「本当に出来るのか」と疑問に思った。 祖父のDNAを受継ぎクーデンホーフ・…

文芸春秋「茜色の空ー小説大平正芳」辻井喬著(2010・3刊)を読む

大平正芳という政治家に関心を持った時期があった。官僚出身でありながら官僚出身を感じさせず、同じ官僚出身の福田赳夫の才子の風貌に対し,茫洋、鈍重とした雰囲気を持った政治家であったが、自民党の40日抗争その後の総理としての過密な外遊等が重なり選挙…

ちくま新書「コミュニテイを問いなおすーつながり・都市・日本社会の未来」広井良典著・2009・8刊

いい著書と著者に出会う。 毎回のこのブログのテーマは、メルトダウンしつつある日本社会の真の原因は何か、と歴史を振り返りながら自問自答しながら、書いているが、本著には随処にうなずく面が述べられており頭の整理になった。 「無縁社会」という言葉がは…

講談社 小説「排出権商人」黒木 亮著(2009・11刊)を読む

地球温暖化交渉が新聞その他で取り上げられている。 「排出権」のビジネスに少し理解を持とうと、「本書」を読む。 相変らずこの作家の勉強には脱帽させられる。(著者・黒木亮については昨年2009年3・30「冬の喝采」のブログで取り上げた。) あらすじは女性…

角川書店「青山栄次郎伝ーEUの礎を築いた男」林信吾著(2009・12刊)を読む。

本書「青山栄次郎」とは「リヒャルト・ニコラウス・栄次郎・クーデンホーフ・カレルギー」である。(昨年9月27日ブログ。) この本の著者の経歴については欧州にわたり働き・学び・研究した作家・ジャーナリストとしかわからない。がしかし この平成の時代 …