論創社「よみがえるカリスマ平田篤胤」荒俣宏・米田勝安著2000・12刊

 1年前、「タイガーマスク現象」が社会をにぎわした。その際バングラデッシュの「BOPビジネス」・グラミンフォン創業者、イクバル・カデイーアを取上げた。世界の経済は更に下降線のようだ。3月には「東日本大震災」が発生した。『タイガーマスク現象』は数年前のように感じられる。
 1月も最後の日。正月に直系の子孫が著した標題の書を読む。
大震災後「絆」という言葉が流行っているが、日本人の精神を支えるものがどう変って来ているか、神道、仏教を改めて考えさせてくれる著書であった。
 本年もテーマが多い。女傑を含む明治初期日本を築いた人物に焦点を当てているが、それを遡る江戸時代の朝鮮通信使対馬藩の官僚「雨森芳洲」の研究を、と考えていたら、更に遡る15世紀室町時代つまり朝鮮・高麗末期時代の朝鮮最初の通信使で40回も日本を訪れたという「李藝(イ・イエ)」がテーマに登場してきた。
あせらず取り組んでいくか。
今年も健康に気をつけ、「いにしえの本」からエネルギーを戴こう。