平成23年8月・残暑お見舞い

 既に8月末。昨年の猛暑に比較しやや涼しい。蝉も『この夏最後だ』と言わんばかりに鳴いている。

 2年前の夏に政権交代した民主党が3度目の代表選を昨日実施した。内部の権力闘争。テレビを見ていて、当選発表をする瞬間、当選した候補者の1人隣の席に座っていた反対陣営の幹部の1人が、拍手するでもなし、笑みも無く,心はどうでもこれから自分たちのリーダーになる同志に、表面上の祝意の表情を見せることも無く,「全く我には無関係」と言う表情で「無関係の方向」を見つめていた。現在の民主党の深層を見るようで「おぞましい」画像だった。

 結果が日本の政治文化を「( )詣で」とか、「( )傀儡政権」というかっての自民党に見られた時代に逆戻りしない結果となり、「民主党の良識があと僅かのところで働いたか」と安堵したが、逆の結果になれば、国民から完全に見放されたことになったろう。もっともかなり見放されているとは思うが。

 それにしてもこの2年間、大きく期待が外れた。がしかし選んだのは国民である。2年前の2009・8・31のブログに半藤一利が「昭和史」の中で述べた日本人の5つの特徴を書いた。

 1.国民的熱狂の習性あり。流されてはいけない。
 2.最大の危機に於いて、抽象的観念を好み、具体的理性的   方法論を検討しない。
 3.タコツボ型社会の小集団主義の弊害として、他の貴重な   情報を認めない。
 4.国際的常識を理解せず、主観的独善に陥る。
 5.対症療法的短兵急的発想を展開する。

小泉時代の総選挙」、2年前の「民主党圧勝の総選挙」は「1」に、鳩山時代の「沖縄普天間問題」は「2」に、「排出権問題」は「4」に、「福島原発問題」は「2・3・4」に、菅時代は特に「5」がひどかった。

「国家戦略室」の機能はどうなったんだろうか。大いに関心興味を持ったものだが。

 最後の挽回のチャンスを地味で泥臭い新しいリーダー「野田佳彦首相」に期待したい。